伝統文化を守り、地域の今を支える
「サバニ帆漕レース」支援活動

沖縄の伝統的小型漁船「サバニ」を操り、慶良間海峡を渡る「サバニ帆漕レース」。
当社は、2008年より特別協賛としてこのレースを継続支援しています。
レースを通して伝統文化を保護・継承する意義や、当社の取り組み、地域活性への効果を紹介します。

沖縄に古より伝わる伝統的漁船「サバニ」

サバニとは、沖縄に伝わる小型の木造漁船です。細長い独特な形状の船体に帆をかけ、「ウエーク」と呼ばれる独自の形をした櫂(舟をこぐための道具)を使って操船し、人と風の力のみで推進します。沖縄では古来より、漁や交通、物資輸送の手段として日常的に使用され、人々の生活に密着した船でした。しかし、モーター船が普及した現在では、沖縄でもほとんど使われる機会がなくなっている現状があります。

2008年よりサバニ帆漕レースを継続支援

時代の流れとともに姿を消しつつあったサバニ。その伝統的な海洋文化や造船・操船技術の保護・継承を目的に、2000年より毎年開催されているのが「サバニ帆漕レース」です。大会名にある「帆漕」は、帆走(船に帆を張り風の力で走ること)の「走」を「漕」に変えた造語です。帆を操りながらウエークを使って船を漕ぐという、古来より伝わるサバニ操船技術の再現・継承への想いが込められています。沖縄県の座間味村・古座間味ビーチから沖縄本島・那覇泊港までの約19海里(約35.2km)のコースを、サバニを帆漕するチームで競い合います。開催当初は16艇だった参加チームも、現在では約40艇に増え、500人以上の参加者が集まる大きなイベントに成長しています。また、レースの様子がさまざまメディアで取り上げられるなど、サバニという伝統文化の認知向上につながっています。
当社は、伝統文化の保護・継承という開催目的への共感と、当社社名※1とサバニの共通点、また、座間味村を「チーム・アビーム※2」の合宿地として利用していた縁もあり、2008年の第8回大会より特別協賛としてレースを支援するとともに、例年、特に参加者の心を打つチームに、特別賞として「アビーム賞」を贈呈しています。2014年からは、当社の若手社員を中心に編成した「チームかりゆし」としてレースに参加し、伝統的漁船サバニを体験するとともに、レース参加者や地域の方々との交流を深めています。

※1 当社の社名「アビーム」は、ヨット用語で「横風を力に変えて進む」という意味を持つ。
※2 チーム・アビーム:当社が支援する若手セーリングチーム。北京、ロンドン、リオデジャネイロと3大会連続でオリンピック出場を果たしている。


  • 古座間味ビーチでレーススタートを待つ参加チーム

  • チームかりゆしの若手メンバー

サバニ帆漕レース2016の様子

チームかりゆし 総監督の声

地域の方たちとの交流を深めながら、
サバニ文化の保護・継承に貢献していきたいと思います。

金融・社会インフラビジネスユニット長
山田 貴博

2014年のチームかりゆし創設時から総監督を務めています。メンバーの募集・選定、現地練習の調整、アビーム賞の贈呈準備などを行うほか、メンバーの一員としてサバニ帆漕レースに毎年参加しています。練習時間が限られる私たちにとっては非常に過酷なレースですが、その分達成感も大きく、2016年のレースを完走した際は、メンバー全員で涙を流して喜びました。また、若手社員にとっては、レースを通してコンサルタントとして求められるチームビルディングを学ぶとともに、伝統文化に触れ、地域の方々と交流することで、人間的にも成長できる良い機会となっています。練習で座間味村を訪れた際に、現地の方から「いつもありがとう」と感謝の言葉を掛けられるなど、地域の方々に受け入れられ、私たちの取り組みを喜んでいただいていることを嬉しく感じています。今後もチームかりゆしとしてレースに参加するとともに、地域の方たちとの交流を深めながら、レース支援を継続し、サバニ文化の保護・継承に加えて、新しいサバニ文化の創造にも貢献していきたいと思います。

チームかりゆしメンバー(2015年・2016年所属)の声

沖縄を身近に感じ、
伝統文化への興味が芽生えました。

サバニの操船、現地の方々との交流など、すべてが新鮮でかけがえのない体験でした。観光地としか見ていなかった沖縄を身近に感じ、サバニをはじめとする沖縄独自の伝統文化にも興味が芽生えました。若手中心で編成されるチームかりゆしは卒業しますが、今後も現地レースへの参加や、大会運営のサポートなど、さまざまな形でサバニに携わっていきたいと思います。

プロセス&テクノロジー
ビジネスユニット
コンサルタント
髙岸 航也

コンサルタントとして成長の糧となる、
チームビルディングを学びました。

自然や仲間の状況などを常に意識しながら、風力を味方に自分たちの力で海原を漕ぎ進んでいく。そんなモーター船にはないサバニの魅力に惹き込まれました。サバニを通してチームビルディングを学んだ経験は、今後のコンサルティング人生において貴重な財産になると思います。また、沖縄の美しい海での練習やレース、ビーチクリーンへの参加を通じて、自然環境保全に対する意識も高まりました。

プロセス&テクノロジー
ビジネスユニット
コンサルタント
下川 洋史

伝統文化の保護・継承とともに、さまざまな側面から地域に貢献

当社が支援を行うサバニ帆漕レースは、沖縄の伝統文化であるサバニの保護・継承とともに、レーススタート地である座間味村をはじめ、那覇市、糸満市などの地域への貢献にもつながっています。主な地域活性への効果は、以下の通りです。

伝統文化の保護・継承

レースが開催される以前は3名しか存在しなかったサバニの船大工が、現在では5名に増加しました。また、レース参加者に練習を通じて独自の操船方法が受け継がれるなど、伝統文化の保護・継承のための貴重な機会となっています。

現地の船大工によるサバニ造船の様子

観光振興

サバニ帆漕レースは、沖縄県内外から、レース参加者や観戦者が集まる地域の一大イベントです。レース期間中、地域の宿泊施設や飲食店が多くの人で賑わうなど、地域の重要な観光資源となっています。

レース参加者や観光客で賑わう座間味港ターミナル前広場

地域コミュニティの活性化

座間味村ばかりでなく周辺の島々の住民で編成される地元のチームも多数参加しており、地域コミュニティの活性化や結束力の強化につながっています。

レース参加者、観光客、地域の人々が参加し、盛り上がりを見せる前夜祭

自然環境保全

当社が特別協賛になった2008年のレースより、古座間味ビーチのクリーン活動を実施しています。レース参加者、地域住民など多くの方々が参加し、“ケラマブルー”と呼ばれる美しい海を守る自然環境保全に貢献しています。

ビーチクリーン活動の様子

子供たちの育成

座間味村には高校がないため、子供たちの多くが中学卒業と同時に島を旅立ちます。レースには毎年、地元の中学生チームが参加しており、地元を離れる前の通過儀礼として、子供たちの育成と郷土愛の醸成に貢献しています。

過酷なレースの中で、大人顔負けの頑張りを見せる地元の中学生チーム

ステークホルダーの声

スポンサーの域にとどまらない支援を心強く感じています。

サバニ帆漕レース運営委員会
東京事務局
添畑 薫様/塩澤 朋子様
当社の本社(東京オフィス)に展示されているサバニ模型を背に撮影

サバニ帆漕レースの運営事務局として、第1回大会から、ルール管理、資金調達、広報など全体的なプロデュースを担当しています。アビームさんには、2008年より特別協賛としてご協力いただき、私たちはもとより、レース参加者、地域の方々など、レースに関わるすべての人々が感謝しています。また、アビームさんは、「チームかりゆし」としてレースに参加し、地域の方々とも交流を深められています。スポンサーという立場を超えて、サバニや地域と深く関わっていただいていることが嬉しく、とても心強く感じています。私たちの目標は、今後もレースを継続し、未来永劫サバニという文化を継承していくこと。さらに将来的には、沖縄のサバニと同様に、日本やアジア各地に伝承されている独自の船文化とリンクしながら、より大きな視点で海洋文化の保護・継承に携わっていきたいと考えています。アビームさんには今後もパートナーとして、サバニ帆漕レースの支援とともに、私たちの取り組みを支えていただけると幸いです。