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コンサルティング業界を知る

1.はじめに

コンサルティングは
企業全体の変革を支援する業務です。

コンサルティングとは、企業や各種団体が経営を行う上で抱える様々な課題に対して、中立的な立場から現状を分析し、問題と真因を特定し、解決策を提示し、その実現を支援することで企業全体を変革していく業務です。

コンサルティングファームは、企業の医者に例えられますが、病気を診察し、投薬や治療をするように、企業の課題解決だけを行っているわけではありません。

例えば、日本を代表する企業がグローバルでのビジネスを成功させるため、新規事業への進出を成功させるためといった、企業がこれから目指す姿の実現を支援しているのです。

コンサルタントは企業のあるべき姿を定義し、取り組むべきテーマを設定し、共に実現する役割を担っています。まさに、素敵な会社をもっと素敵にすることがコンサルタントの仕事であり、その積み重ねが未来につながっているのです。

大きな成長が
期待されている市場です。

現在の日本におけるビジネスコンサルティング業界の市場規模は1,800億円から3,000億円程度といわれていますが、業界全体は成長を続け、そのサービス提供範囲は経営戦略、財務会計、業務、IT、組織や人材など多岐に渡っています。米国のコンサルティング業界の市場規模は6兆円から10兆円程度といわれており、日本やアジアにおいては、これから大きな成長が期待されている業界といえるでしょう。ITサービスおよびBPOサービスなどを含めた市場規模は5兆円から7兆円規模に達しており、広告業界や旅行業界等の市場規模とほぼ同じ水準であり、大きな市場へと成長しています。
(ユーロモニター、IDC Japan、電通、日本交通公社の調査結果による)

コンサルティング対象は
サービスで分類されます。

コンサルティングの対象は一般的に「企業」「事業」「業務」「システム」「組織」「人材」に分類することができます。「企業」を対象とするコンサルティングは、組織改革、長期事業開発、M&A戦略、全社リストラクチュアリング、多角化戦略といった企業経営に関する問題解決を、「事業」を対象とするコンサルティングは、特定製品・事業の戦略、製品市場戦略、事業収益性改善といった1つの事業や製品に関する問題解決を行います。「業務」と「システム」は、財務会計、生産管理、販売管理、人事管理といった業務プロセスの改革や、ITシステムの導入によって課題を解決します。最後に、「組織」と「人材」は、人事制度、賃金制度の改定や、組織風土の変革、教育研修プログラムを導入することで組織と人に関する課題を解決します。 ※詳しくは「4.サービス種別」でご紹介します。

2.分類

コンサルティングファームは
大きく5つに分類されます。

コンサルティングファームは、その成り立ちや得意とするコンサルティング領域によって大きく5つに分類されます。4大会計事務所を母体とし、戦略から実行まですべてのサービスを手掛ける「総合系ファーム」。アビームコンサルティングはここに含まれます。欧米に本社を置く外資系が多く、経営戦略を得意とする「戦略系ファーム」。人事制度や年金制度など人と組織に関するサービスに特化した「組織人事系ファーム」。日本の金融機関が設立した「シンクタンク系ファーム」。そして、主にITシステムの導入による業務改革を得意とする「IT系ファーム」などがあります。

コンサルティングファームの分類

3.歩み

1800年代 
コンサルティングは米国生まれ

19世紀末に技術者であったフレデリック・テイラーが工場での作業に「作業単位の分割」と「単位ごとの時間」に基づく「科学的管理」の手法を採り入れることで工場を再生し、同氏はその後、様々な工場に同様の考え方を導入する支援を行いました。これがコンサルティングの始まりだといわれています。

1886年 
世界最初の経営コンサルティングファーム誕生

世界最初の経営コンサルティングファームは、1886年、米国で設立された「アーサー・D・リトル」です。マサチューセッツ工科大学のアーサー・D・リトル博士により、世界最初の民間受託研究機関として設立されました。当時のコンサルタントは「効率化」という観点のコンサルティングが主流でしたが、次第に「経営戦略」という視点で経営トップに助言する戦略コンサルティングファームが誕生します。

1960年代 
日本におけるコンサルティングファームの誕生

日本におけるコンサルティングファームの発祥は、1966年、ボストン・コンサルティング・グループ(以下BCG)の日本支社です。その後を追うように外資系ファームが進出してきます。当時の日本企業は経営戦略を外部に委託するという考え方はなく、相当な苦労がありました。当時のBCGに入社した堀紘一氏、マッキンゼー・アンド・カンパニーの大前研一氏などは積極的に市場を開拓し、1975年に大前氏が出版した「企業参謀」、1980年にマイケル・ポーター氏が出版した「競争の戦略」などの書籍が、経営トップに広く読まれたこともあり、コンサルティング業界が認知され始めました。

等松・トウシュロスコンサルティング(現:アビームコンサルティング)など会計事務所系コンサルティングファームが誕生したのも、70年代後半から80年代半ばです。80年代後半には、金融系のシンクタンクや独立系ファームが誕生します。

1990年代 
ITが変革をもたらす

1990年代、急速に広がった業務のIT化がコンサルティング業界に大きな変革をもたらしました。ITシステムは、財務・会計、受発注・生産管理など様々な部門へ導入され、業務の効率化に貢献しました。そしてドイツに本社を置くSAPの製品R/3の誕生を皮切りに、ERP(Enterprise Resource Planning)パッケージが導入されると、これまで以上に業務効率化と経営者の迅速な意思決定が可能となり、コンサルティング市場は大きく拡大していきました。

2000年以降 
サービスの多様化とITによる意思決定へ

2000年代になると、コンサルティング業界の発展とコンサルティングビジネスの定着に伴い、特徴ある特化型コンサルティングファームが誕生し始めます。特定の業界やマーケティング、新規事業立案といった特定のテーマに強みを持ったファームや、再生支援や財務系に特化したファームなどです。また、大手のファームから独立したスピンアウトファームも次々と誕生。また近年では医療、環境、国際標準規格、リスク管理、ブランディング・マーケティング、Webコンサルティングなど業務や業種に特化したコンサルティングを行うファームが増え、サービスの多様性と裾野が広がり続けています。

そして最近では、高度なITを利用したコンサルティングサービスが経営の意思決定に欠かせない存在となっています。例えば、ビッグデータを多次元解析ツールで分析するBI(ビジネスインテリジェンス)、スマートフォンやタブレットなどのマルチデバイスとソーシャルメディアなどのあらゆるデジタルメディアを対象としたデジタル戦略の立案(デジタルトランスフォーメーション)、クラウドサービスを用いたグローバル展開やITマネジメントシステムなど。ITが企業変革やグローバル展開に大きな影響を与えています。

4.サービス種別

経営戦略

企業や企業グループの拡大に向けた経営ビジョンや戦略を策定

経営戦略

企業および企業グループが業績を維持・拡大するために、株主、顧客、従業員などのステークホルダーの満足度を高めながら、同時に企業価値の最大化と競争優位性の確立を目指した「戦略方針策定」と、この戦略方針を実現するための「戦略基本構想策定」および「施策定義&実行計画作成」を支援します。

経営改革

企業を変革する戦略立案から実行までを支援

経営改革

企業のさらなる成長と持続的な成長の実現に向けて、また、グローバル競争に打ち勝つ企業変革を実現するために、企業が抱える経営課題(事業構造や収益構造、業務改革、新規事業立上げなど)を明確にし、企業のビジョンおよびミッションに沿ったマネジメント視点での経営改革を提言。実現可能なソリューションを提供・具現化します。

HCM(ヒューマンキャピタルマネジメント)

グローバルで人材を可視化し、活用できる仕組みの構築を支援

HCM
(ヒューマンキャピタルマネジメント)

激変する経営環境のなか、さらなる事業成長に直結する人材価値向上の有効な手段として「タレントマネジメント」に対する需要がますます高まっています。これまでの人事・組織のあり方を、戦略、制度、業務、ITなどの視点で見直し、未来に向けて勝ち残っていく強い組織になるための提案と変革を推進します。

ビジネスインテリジェンス

ビックデータの分析により、インサイトを導き出す

ビジネスインテリジェンス

企業の内・外に存在するビッグデータなどの多様でリアルタイム性の高いデータと、データ分析技術(統計解析・データマイニングなど)を駆使したサービスとソリューションを用いて、今まさに起こりつつある変化の兆しを捉えます。また、その先を予測し、変化へ対応する戦略・施策を立案、実践することで、企業の収益性の維持・拡大と永続的な成長の実現に貢献します。

CRM(カスタマーリレーションシップマネジメント)

企業と顧客の接点を見直し、収益につながるCS戦略を実現

CRM
(カスタマーリレーションシップマネジメント)

モバイル端末やソーシャルメディアの急速な普及によって多様化する顧客ニーズを捉え、徹底した顧客理解により導きだされた顧客戦略を軸に、顧客経験、マーケティング、セールスおよびカスタマーサービスに対する考え方を統合。企業全体であらゆる顧客接点における満足度を高めていくための支援を行います。目指すは企業の収益基盤の強化です。

会計財務・経営管理

会計情報によるグローバル経営の迅速な意思決定を支援

会計財務・経営管理

企業の経理・財務の業務や体制を見直し、統制と効率のバランスを重視しながら、日々の定型業務のローコスト化と最適なオペレーション体制の構築を図ります。また、経営の意思決定に必要な会計情報を精緻かつ迅速に提供する経営管理の仕組みや体制への変革を行うために、会計財務および経営管理にまつわる様々なサービスを総合的に提供します。

ITマネジメント

経営とビジネスに貢献するIT部門へ変革する仕組みづくり

ITマネジメント

企業が持続的な成長を続けるために、情報システム部門に対して、経営とビジネスに貢献するIT部門へと変革するための仕組みづくりを総合的に支援します。また、企業内のIT業務(IT戦略/企画、システム導入、運用保守/運用改善)をITライフサイクルとして捉え、すべてのIT業務を整合させることで、変革の成果を確実に実現します。

SCM(サプライチェーンマネジメント)

企業の先進的サプライチェーンを構築し、企業価値を最大化

SCM
(サプライチェーンマネジメント)

現代のような超高速で起こる事業環境の変化に対応した、柔軟で俊敏なサプライチェーン基盤(必要な物を、必要な場所に、必要な時に、必要な量だけ供給する)の構築を提案します。経営戦略の策定から業務プロセス改革、ITシステムの導入、運用・定着まで、一貫したサービスを提供し、グローバル市場で勝ち抜くための次世代サプライチェーンの実現を支援します。

アウトソーシング

人と組織を育て経営にも貢献する新しいアウトソーシングの形

アウトソーシング

従来の「分業型アウトソーシング」といわれるシステムの運用保守や運用改善だけにとどまらない「協業型アウトソーシング」を提供します。これは企業のIT部門の成長や経営への貢献度向上を目標に、安全・安心かつコスト優位性の高い運用・保守サービスを構築・支援するアウトソーシングの新しいスタイルです。企業が本来の役割に専念できるIT組織を実現します。

5.業務フロー

一般的なコンサルティングの流れ

アプローチ→調査・分析→仮説・検証→提案→受注→構想策定→改革実行→定着・運用

プロジェクト受注までの流れ

プリンシパルがアプローチから受注までの責任者となり、案件に適した知見を持つシニアマネージャーやマネージャーと共に調査や仮説検証を実施し、プレゼンテーションを行います。

  アプローチ セミナー実施、出版、企業からの相談、カンファレンスなどでの情報交換によりクライアントの経営層にアプローチする。
 
  事前ヒアリング
担当部門へのインタビュー、アンケート調査などによるヒアリングを実施し、現状把握、課題抽出を行う。
 
  企画書作成
調査結果をもとに、仮説検証と議論を重ね、企業の課題を解決するための構想、アクションプランを企画書に落とし込む。
 
  プレゼンテーション
企業の経営層(意思決定者)へのプレゼンテーションを行う。
 
  受注 提案を行う複数コンサルティングファームの中から改革のパートナーに選ばれる。
 

プロジェクトの流れ

受注後はプリンシパルの指揮のもと、シニアマネージャー、マネージャー、シニアコンサルタント、コンサルタント、アナリストなど様々なキャリアのメンバーによって構成されるチームでプロジェクトを進めます。

  受注 メンバーを招集し、プロジェクトを立ち上げる。
クライアントの経営層などによるステアリングコミッティが発足。
 
  キックオフ・
ミーティング
プロジェクト全体の体制、スケジュールなどをクライアントと合意し、プロジェクトをスタートさせます。
 
 

フェーズ1

改革テーマの決定/構想策定

変革の目的、目標を明確にし、あるべき姿を定義する。
目指す姿を実現するために、仮説と検証を繰り返し、取り組むべきテーマを決定する。

  • あるべき姿の定義
  • 取り組むべき改革テーマ、支援テーマの決定

社内外から様々なデータや情報を収集後、分析し、問題点や課題点を洗い出す。問題解決に向けて仮説を立て、検証するサイクルを繰り返し、クライアントと議論を重ねて、改革テーマを決定する。

 
 

フェーズ2

改革の実現

描いたあるべき姿に向けて、豊富な実績や知見をもとに解決策を決定し、改革を実行する。

  • 新組織、新業務プロセスの設計、導入
  • 新ITシステムの設計、開発、導入

プロジェクトマネージャーが全体の指揮を執り、品質、スケジュール、コストなどを管理する。また、プロジェクトリーダーがそれぞれの領域に責任をもち、設計、開発を推進する。

 
 

フェーズ3

定着/運用

改革による成果を検証し、定着に向けて改善を図っていく。

  • 導入後の効果測定、改善施策の検討、実行
  • クライアントのビジネス展開に合わせた継続的な改革

導入された新たな業務や仕組み、ITシステムによる効果の調査・検証を行い、クライアントと議論を重ね、次の打ち手を検討していく。